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古川美術館 特別展「名古屋に芸術村を!市野亨と龍起・鷹生~100年の命宿る色彩」・爲三郎記念館 特別展「形の素2022-赤木明登・内田鋼一・長谷川竹次郎の古物コレクション展-」
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名古屋に芸術村を夢見た日本画家・市野亨(1910-1966)と龍起・鷹生の親子展を開催します。約100年前に画家を志した亨は、会場芸術を唱えた川端龍子に憧れ師事し、戦後まもなく千種区の丘陵地に兵舎跡を利用した100畳のアトリエを開きます。龍子が詠んだ句「薫風に あげはちょうと 名付けたり」に由来し、後に「あげはちょう(現在は揚羽町)」と呼ばれるようになったアトリエの地は、画家仲間が集う芸術村の様相であったといいます。亨は、大胆かつ緻密、鮮やかな色彩による花鳥画の大作を描き、戦後の名古屋画壇を率いました。その息子・龍起(1942-1997)は、川端龍子が名づけ親となった、生まれながらの画家。亨も龍起ものめり込んだのは、日本画顔料の美しい色彩美と、命の宿る日本画でした。父子ともに時に100羽もの鳥を飼育し絵にした「鳥の画家」として知られ、情熱的な制作も共通していました。龍起は、後に高山辰雄に師事し日展で活躍しますが、運命のいたずらか、父と同じ55歳という若さでこの世を去ります。しかし、両者の作品の輝きは今なお見るものを魅了し続けています。
本展では、現在も日本画家として活躍する龍起の弟、鷹生(1947-)の作品も合わせ、親子3人の作品を展覧します。鷹生は、文学や神話の人物や動物をテーマにした穏やかな作品から、時代を反映したものまで幅広い作風ですが、画家としての情熱的な生き方は親子3人に共通しています。伊勢湾台風を逃れ、永く市野家に秘蔵されていた亨の大作3点は、100年近くの時を経てのお披露目となります。若き亨が、故郷(海部郡)の雑木と鳥をテーマとした大作には、厳しくも美しい命の輝きが見てとれます。古川美術館の市野龍起コレクションとともに、命宿る日本画の美しい輝きをお楽しみください。
爲三郎記念館では工芸分野の多岐にわたり活躍する塗師の赤木明登、陶芸家の内田鋼一、鍛金師の長谷川竹次郎は長年にわたり蒐集してきた古物コレクションがあります。制作年代と地域、素材と形状が多種多様ですが、つくり手はそのものに惹かれ、見つめたり愛でたりすることによって感性を構築してきました。そしてそれは自らつくり出すものの「形の素」となっているかもしれません。
本展では、3人のつくり手のコレクションから、それぞれの作家に流れる‹美›の系譜をたどります。時を重ね、幾人もの手を渡り三人のもとにたどり着いた古物の魅力を十分にご堪能ください。
スポット情報
古川美術館・分館 爲三郎記念館
- 古川美術館は、初代館長故古川爲三郎(1890-1993)が長年にわたって収集し大切にしてきた美術品を、「私蔵することなく広く皆様に楽しんでいただきたい」という想いからその寄付を受け、平成3年11月に開館いたしました。所蔵品は、近代日本画を中心として、油彩画、陶磁器、工芸品、また、15世紀の手描き彩飾写本など、約2800点になります。現在は、所蔵品による展示を行うとともに美術講演会、ワークショップなどの教育普及活動もいたしております。
分館の爲三郎記念館は、爲三郎没後、「みなさんの憩いの場として使っていただきたい」という遺志により、平成7年11月から私邸を公開しています。昭和9年に建てられた爲三郎記念館の母屋で数寄屋造りの「爲春亭」や庭園の茶室「知足庵」など6棟が平成30年11月に国の登録有形文化財の登録を受けました。美しい日本庭園を眺めながら邸内併設の数寄屋 de caféで、オリジナルや季節の和菓子と爲三郎長寿の秘訣のお抹茶、薫り高い珈琲やおぜんざい(季節限定)などのメニューを楽しむことが出来ます(別途有料)。現在は、美術館の様々な活動とあわせて年間数回の企画展示、各種イベントなどを催しております。
古川美術館での展示(一部)
分館 爲三郎記念館での展示(一部)
詳細
日程 | 2022年10月22日(土) ~ 12月18日(日) |
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休館日 | 月曜日 |
時間 | 10:00~17:00(最終入館16:30まで) |
開催場所 | 古川美術館・分館 爲三郎記念館 |
料金 | 【当日】一般1,000円 高大生800円 中学生以下無料 (古川美術館と分館爲三郎記念館 館共通券) |
お問い合わせ先 | 古川美術館・分館 爲三郎記念館 |
TEL | 052-763-1991(英語での問い合わせ否) |
アクセス | ●地下鉄東山線「覚王山」駅 1番出口より西へ徒歩5分 ●地下鉄東山線「池下」駅 1番出口より東へ徒歩3分 |
※掲載内容は変更となる場合があります。最新の情報は公式ホームページ等にてご確認ください。