七宝は、銅や銀といった金属などの素地に釉薬を融着させて制作し、鮮やかな色彩が七つの宝石に例えられる美しいやきもので、七宝焼とも称されます。紀元前のエジプトで始まったといわれ、日本へは古墳時代末期に伝わりました。江戸時代後期に尾張藩士の梶常吉が創出した尾張七宝は、明治時代以降の重要な輸出品として、湧き上がるような技術革新を引き起こします。それは従来の七宝が、くぼめた穴の部分に釉薬を施す「象嵌」であったのに対し、銀や金などの細い帯状の金属線を貼り付けた中に釉薬を盛り込む「有線七宝」や、その植線を用いずに釉薬でグラデーションを生み出す「無線七宝」など、近代七宝の極みともいうべき職人技の発展でした。尾張七宝の技法は各地に広まって帝室技芸員を誕生させた一方で、高度な技術を有しながらも、その名が知られずにいる名工たちの活躍もあったのです。
世界を驚嘆させた緻密な植線の生み出す繊細な美と、神業のような彩りが織りなす超絶技巧。明治時代から戦前の新規収蔵品を中心に、どうぞご覧ください。
関連イベント
講演会「現代に生きる 尾張七宝の伝統技法」
長年にわたって安藤七宝で制作に携わり、作家としても活躍された苦労と喜びについて、実演を交えながらお話しいただきます。
【日時】2025年11月2日(日) 13:30~15:00
【場所】横山美術館5階 多目的ホール
【講師】森 三喜男 氏(元・日本工芸会 正会員)
【定員】40名(要事前申込)
【参加料】無料(要入館料)
【申込方法】
9月19日(金)より
・お電話(052-931-0006)にて受付
・メール(2017@yokoyama-art-museum.or.jp)
・Googleフォーム(https://forms.gle/Ngnx8EGt27P6zsap6)
のいずれかにて先着順 ※ 定員になり次第、受付終了
長年にわたって安藤七宝で制作に携わり、作家としても活躍された苦労と喜びについて、実演を交えながらお話しいただきます。
【日時】2025年11月2日(日) 13:30~15:00
【場所】横山美術館5階 多目的ホール
【講師】森 三喜男 氏(元・日本工芸会 正会員)
【定員】40名(要事前申込)
【参加料】無料(要入館料)
【申込方法】
9月19日(金)より
・お電話(052-931-0006)にて受付
・メール(2017@yokoyama-art-museum.or.jp)
・Googleフォーム(https://forms.gle/Ngnx8EGt27P6zsap6)
のいずれかにて先着順 ※ 定員になり次第、受付終了
ギャラリートーク
当館学芸員による作品解説 ※ 事前申込み不要、要入館料
【日時】2025年9月20日(土)、10月4日(土)、10月18日(土) 、11月1日(土) 、11月15日(土)、12月6日(土)、12月20日(土) 各日13:30より1時間程度
【場所】美術館展示室(1階ロビーに集合)
【日時】2025年9月20日(土)、10月4日(土)、10月18日(土) 、11月1日(土) 、11月15日(土)、12月6日(土)、12月20日(土) 各日13:30より1時間程度
【場所】美術館展示室(1階ロビーに集合)
スポット情報

横山美術館
- 明治・大正時代に制作された輸出陶磁器の里帰り品を中心に展示。国内で制作された輸出陶磁器、日本初の洋風陶磁器であるオールドノリタケ、まとまった作品群を目にする機会が少ない隅田焼など、息をのむほど緻密で大胆な作品の数々を見ることができます。
詳細
日程 | 2025年9月19日(金)~2025年12月21日(日) |
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休館日 | 毎週月曜日 ※ 祝・休日の場合は開館、翌平日休館 ※ 年末年始・夏期・臨時休館(詳しくは公式HPにてご確認ください) |
時間 | 10:00~17:00(入館は16:30まで) |
開催場所 | 横山美術館 (名古屋市東区葵一丁目1番21号) |
料金 | 入館料あり |
料金詳細 | 一般:1,000円(800円)/高・大学生・65歳以上:800円(600円) 中学生:600円(400円)/小学生以下:無料/障がい者手帳をお持ちの方:700円(500円) ※ ( )内は20名以上の団体料金 |
お問い合わせ先 | 横山美術館 |
TEL | 052-931-0006 |
FAX | 052-931-0008 |
ホームページURL | https://www.yokoyama-art-museum.or.jp/ |
アクセス | ◎地下鉄東山線「新栄町」駅下車。徒歩約4分 ◎地下鉄桜通線「高岳」駅下車。徒歩約4分 |
※掲載内容は変更となる場合があります。最新の情報は公式ホームページ等にてご確認ください。